2021/03/22

レジ袋有料化について

こんにちは。フカーツです。

皆さんご存知の通り、日本で7月からレジ袋が一部有料化になります。

これに際して、最近Twitter上で「プラスチック製のレジ袋を削減しても意味が無い。無駄な負担を消費者に課すな」といった内容の記事がシェアされていたのを見かけて、

ああ、これは危険だな

と思ったので、そんなことはないぞ!という私の意見とその理由、そしてエコロジー批判の典型例などを、知らない人には知って欲しいと思いまして、こちらの投稿を作成します。

僕も浅い知識で書いてますから、ぼんやりした書き方になりますがお許しください。

1.プラスチック製レジ袋の使用量が削減されても意味は無いという批判記事が主に指摘する事

それは、プラごみはリサイクルされず燃やすのが主流になっているという事実です。

プラスチックごみの分別が無くなった自治体に住んでる人は知っているかと思いますが、近年、途上国の経済発展により、プラスチックゴミの日本からの輸出に対して受け入れる国が減り、プラゴミの行く当てが無くなり8割が燃やされるようになりました(サーマルリサイクルを含む)。リサイクルはコストがかかり過ぎる為燃やして燃料にするのが妥当であり、ならば最初から分別しない方が燃えるゴミを燃やす時の燃料(石油)の使用を抑えられるということのようです。

そしてレジ袋は高温で燃やせば有害ガスも出にくく、薄くて燃えやすいので燃えるゴミに混ぜるのは有用だと。

これはその通りです。

ただ、だからといって無尽蔵にプラスチック製品を使い捨てていいのかと言えば、そんなことはありません。石油原料の製品の使用量も廃棄量も減らしていくべきです。その第一歩の入り口としての認識を多くの人へもたらす為に、レジ袋有料化は適した方策だと思います。レジ袋有料化だけでは環境負荷の軽減効果は微々たるものであることには私も同意します。


2.ここからシェアされていくであろう危険な説について正しく知って欲しい。

レジ袋がらみではまだ見かけていないですが、エコロジーに関する動きがあると必ず噴出するのが、エコロジーは嘘で利権がらみだ、とかの陰謀論的なやつです。そして最終的には地球環境に配慮などする必要は無いという大雑把な切り捨てで文章が完結している場合が多く、これは問題です。

たしかにリサイクルをはじめ地球環境に貢献する活動で利益を得ようとしている企業はたくさんありますが、それ自体がエコ活動を否定する根拠にはなりません。

エコ=嘘というのを熱心に書いて本にしている人もいます。そこで頻出する2つの説を紹介します。

1つ目は"地球は温暖化していない"説です。これと地球温暖化二酸化炭素原因否定説は同じ場面で出てくるのでまとめてお話しします。

結論から言うと、非常に高い確率で二酸化炭素を含めた温室効果ガスの濃度上昇により世界の気温は危機的な上昇傾向にあります。

この、私の中での今時点での結論に至るまで10年以上掛かりました。

私もかなり長い間、テレビやインターネットやハローバイバイ関の都市伝説を通じて得た情報に惑わされ続け、地球は温暖化してない、むしろ寒冷化している、という話や、二酸化炭素の排出権取引で利益を上げる為に二酸化炭素原因説が広まっていたがこれは嘘だというような話をまあまあ信じてしまったりしていた。

それくらい、地球温暖化を否定する言説を振り撒く活動をしている人が多いということです。

地球温暖化、気候変動に関しては非常に高い専門性が必要なので、素人が一見しても根拠とされるデータを読み解き理解することが難しいというのが、このような一部の学者しか支持していない説が広く信じられてしまう一因ですが、もちろん、石油をはじめとするエネルギー利権もここには絡んでいます。

専門外の学者が書いた論文や、データの切り取りによる悪用など、様々な手法で地球温暖化を否定する情報が作られています。結果として現在、地球温暖化否定説が、無視できないくらい広く信じられてしまっています。

素人の私が地球温暖化を信じられるようになったのは、何冊かの環境問題の本を読み、注意深く色々なブログ記事を読み、その中で地球温暖化否定説をさらに否定するまっとうで丁寧な記事を読んで納得してからです。相当に時間が掛かりました。まずは怪しい記事と信用できそうな記事を見分ける為の感覚というのが必要になってきます。

怪しい記事は引用元がだいたい同じで、その引用元記事のさらに引用データを辿っていくとデータの取り方が不自然だったりといった穴が出てくるのが大概です。


2つ目は原油は枯渇しない説、そして石油無機起源説です。

石油無機起源説とは、今多くの人が当然と思っている有機起源説、つまり生物の死骸が蓄積して何十万年の時を経て石油になるという説に対立する説で、地球内部のマントル近くに炭化水素が存在し、それが地上に向かっていく際に高温高圧で石油に変化するというもの。ロシアでは信じられているとか、色々ありますが、この説をこの20年くらいで再び注目させたのはトーマス・ゴールドという学者です。トーマス・ゴールドという人のことを調べれば、地質学などの専門家ではない人による空想に近い理論だということが分かります。この説は現段階では有力ではありません。

なぜ専門家からは注目されていない石油無機起源説が一般メディアに少しづつ出るようになったのか。

これは石油が枯渇するからエコ活動をしようと言っている人たちを封じ込めたい人たちにとっては大歓迎の説なのです。

もしも石油が無機起源であれば、それは地球の内部で絶え間なく生産されていて、人類が生きている間は決して枯渇することは無く、石油を節約しようなどのスローガンを叩き潰すにはとても良い理由になってしまいます。

有機起源説の詳細な解明は出来ていないものの、無機起源説はかなり可能性が薄いようです。ちなみに細菌由来という説も最近流行りですがここでは横に置いておきます。

もし仮に無機起源説が真実だったとしても、現代の科学技術と採掘費用対利益の事を考慮すれば、石油は今後も無尽蔵に採掘し続けられません。化石燃料の新しい採掘方法が開発される度に人類は化石燃料を得られる量を増やしてきました。しかし、時が経ちもはや超深部や海底からしか石油が取れないという状況になれば、再生可能エネルギーの効率に石油採掘によるエネルギー取得の効率は追い抜かれるのではないかと言われています。

結論として、石油の無機起源説は今の段階で支持できる説ではありませんし、殆どの専門家はこの説を支持していません。

石油が無尽蔵にあるという話も、そこまで無尽蔵にはありませんし、人類が採掘可能な量となると限られており、近い将来に採掘出来なくなるというのは動かない事実です。それが80年とか120年というのが一般的な見方のようです。

ということで、石油はいくらでもあるという説について、間違った理解をして環境問題は無視していいんだ!という結論に達さないように、注意を呼び掛けます。

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